私の勤め先であったNTTグループ会社は福利厚生が良くワークライフバランスも整ったホワイト企業だったと感じています。
しかし如何せん仕事が楽しくありませんでした。
必要資産が溜まってFIRE(早期退職)した理由の1つはコレです。
では、なぜ仕事が楽しくなかったのか?
そもそも楽しい仕事というものは世の中に存在するのでしょうか?
そんな疑問に書籍『会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。』が答えてくれています。
仕事が楽しくない理由は以下のように書かれています。
- 日本の多くの会社は社員を我慢させる仕組みを取り入れている
- 「やりたい」「やれる」「やるべき」の1つでも欠けると楽しくない
なるほど、あてはまるなと感じました。
勤めていた会社を嫌いな理由はこれですね。
それでは、楽しい仕事に必要なことは何と書かれていたかというと
- 仲間と同じビジョンに向かう一体感
- 個性を生かした貢献
- お互いの感謝
たしかにこのような環境なら働いても良いかもと思えます。
詳しくは本文にて
会社が楽しくない理由
FIREを目指している方ならば、今の仕事に不満か不安があるはずです。
今の仕事に満足されている方はFIREに興味ないでしょうし、ましてや本記事を目にすることもないでしょう。
FIREのFI(経済的自由)は誰でも持っておいて損はありませんが、RE(早期退職)するかは今の仕事が好きかどうかによります。
私の勤めていたNTTグループ会社は福利厚生がよくワークライフバランスも整ったホワイト企業だと感じています。
しかし如何せん仕事内容が好きではありませんでした。
会社が楽しくないのは何故なのか、本書から読み解いていきます。
↓私の勤めていた会社に関する記事です。 mikakafire.hatenablog.com
日本の会社は社員を我慢させる仕組みが充実
年功序列
終身雇用
これらは社員を我慢させる仕組みとして機能しています。
年齢が上がれば給与も上がるということは、逆に若い頃は成果を出したとしても給与が上がらないということです。
若い頃の苦労が給与として報われるのは勤続年数が長くなってからのため、定年まで我慢レースを続けようという気持ちを労働者に起こさせていました。
退職金
これも給与と同じで、勤続年数が長くなるほど積み立てられる金額が大きくなります。
同じ会社で働き続けないと損だという気持ちを社員に持たせます。
昇進
会社からの転勤などの理不尽な指令に長く我慢したら与えられるエサになっています。
多くの日本の会社は社員に我慢を強いる
それでも我慢さえしていれば暮らしを保障されていたのでまだ良かったです、バブル崩壊前の時代までは。。。
今は年功序列と終身雇用が崩壊しようとしています。
若いうちに我慢して働いていたのに、会社の経営が傾き報われるはずの年齢になった頃にリストラされるという悲劇が起こりかねません。
社員から搾取するだけになってしまった会社はなくなって新陳代謝が進んだ方が日本全体としては良いのですが、政府は資金援助をしてしまい日本はゾンビ会社だらけになっています。
アメリカは会社の新陳代謝が激しく格差が非常に広がっているため、そちらが良いとも言い切れないのが難しいところですが。
↓日本がゾンビ会社だらけになっていることは、ジム・ロジャーズが『危機の時代』で語っていました。
会社は代表取締役の物
株式会社は株主の物です。
しかし日本の会社は個人株主が多く、1人あたりのシェアは1~2%だそうです。
そうなると株主の意見をまとめるのが困難となり実質、取締役会(≒役員)に経営はお任せという状態になります。
つまり日本の多くの会社は取締役会のボスである代表取締役(社長か会長)の意向で操作されています。
社員を我慢させる仕組みのまま変わらないのも、極論社長に変える気がないからという話になります。
日本の良い会社を見分けるためには社長の発言や行動をよく見ることが大事になります。
楽しくない仕事に欠けていること
給与や待遇で我慢を強いられるだけでも楽しくないのですが、仕事が楽しくない要因は他にもあります。
- やりたいこと
- やれること
- やるべきこと
この3つの1つでも欠けると楽しくない仕事になります。
新入社員研修のときに「Will - Can -Need」の重なる仕事をしましょうなんて言われましたが、実際の仕事は全然そうならなかったですね。
■やりたいこと
日本の会社の多くはメンバーシップ型雇用のため、突然希望していない部署への異動を命じられることもあります。
それが自分のやりたい仕事でなかったとしても、我慢してやらざるをえません。
■やれること
自身の能力を大幅に超えた仕事は過大なストレスとなり鬱の元です。
会社の決めた経営目標が所属する部署に割り当てられてきますが、それが無理難題でも断ることは叶いません。
■やるべきこと
大企業ではとくに誰のためになるのかよく分からない雑務が多くあります。
これはやる気をめちゃくちゃ削がれます。
偉くなるほど雑務が増えるので課長になりたがらない若者が増えていまし、私もなりたくありませんでした。
楽しい会社とは?
ここまで日本が悪い、会社が悪いと居酒屋での愚痴のような内容を書いてきました。
我々は我慢して働きながらリストラにならないことを祈るしかできないのでしょうか?
本書に載っていた、楽しい会社の見分け方を見ていきます。
職場としての楽しさ
楽しいと言っても、勤務時間中に好きなゲームをしてて良いとか、食べ放題、飲み放題とかそういうことではありません。
職場として提供できる楽しさは以下だと著者は書いています。
- 仲間と同じビジョンに向かう一体感
- 個性を生かした貢献
- お互いの感謝
残業続きであっても文化祭の追い込みのときのような雰囲気・テンションだと楽しいということがあります。
それが常態化していたら会社が潰れそうで危ないのですが、チームメンバとの関係性が大事なのだと思います。
↓著者の書籍『チームのことだけ、考えた。』では、制度の目的を共有されているのが良い組織と書かれていました。
こちらも興味深い内容でした。
自立と公明正大
我慢を強いる会社の仕組みは経営者の命令を配下に従わせるためにあります。
経営者が適切な判断をできる場合は、社員がそれぞれ考えるよりもただ命令に従った方が会社は効率的に動きます。
Japan as Number Oneの時代は、きっとそれが適した戦略になっていたのでしょう。
しかし現代は変化の速度が非常に速いため、優秀な経営者でも未来を読み切り命令を出すことが困難になっています。
社員の個性を潰して、上からの命令に従うだけの会社では生き残れない世の中となっていきそうです。
■自立
変化の激しい世の中では、現場で変化に即対応してやり方を変えていけないと生き残れません。
社員は自立する必要がでてきます。
それに対して多くの日本の会社はルールや制度により、逆に自立を妨害しています。
自由を与えてくれるのが楽しい会社となります。
■公明正大
社員それぞれが自立して判断をできるようになるためには、材料となる情報を持っていなくてはなりません。
会社の情報セキュリティのルールで見られない情報だらけという状態ではダメです。
社員それぞれが情報交換を自由に行え、そうした方が自分の得になると思える環境を作れているところが楽しい会社になります。
↓書籍『TEAM OF TEAMS』でも、自立と公明正大な組織の重要性が書かれています。
ゲリラに対してアメリカ軍がいかにして機動性と柔軟性を持って戦えるようになったかが解説されていて面白い本でした。
戦闘だけではなく、ビジネスの世界でも変化の激しい時代にどう対応していくかという参考になりました。
まとめ:会社を嫌いな理由が分かった
日本の多くの会社、とくに大企業では社員を我慢させる仕組みが取り入れられています。
これで楽しいと思えるのは出世ゲームで勝ち続けている人くらいでしょう。
会社を嫌いになるように仕組まれていたとも言えます。
「やりたい」「やれる」「やるべき」が重なったときに仕事は楽しくなるということも見てきました。
それには自立と公明正大な環境を会社が提供してくれる必要があります。
会社は代表取締役の物なので、その人の発言や行動をよくみて楽しい会社を見極めていくと良さそうです。
私はNTTグループ企業での仕事が嫌でFIRE(早期退職)しました。
しかし日本の全ての会社が同じ傾向ということもないでしょうし、仕事としての楽しさを提供してくれる会社・代表取締役を探していこうと思っています。
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